本記事の結論
戦略❶教材は「気象予報士かんたん合格テキスト」と「過去問」に絞る
→この2冊に実技試験合格に必要な情報がほぼ全て詰まっている
戦略❷論述問題は模範解答を覚える
→論述問題を解答するためには、出題者が求めるキーワードを素早く把握でき、かつそのキーワードを制限字数以内にまとめられることが要求されます。それらをできるようになるには、模範解答の暗記が一番効率的な勉強方法
戦略❸テーマごとにpointをまとめておく
→テーマごとにpointをまとめておくと膨大な知識も覚えやすくなり、かつ論述問題対策として必要なキーワードの暗記も効率的にできる
戦略❹最近の災害事例についてPointをまとめておく
→実技試験では、直近に起きた災害に関連する問題が頻繁に出題される
数年前に独学で気象予報士試験に合格。1回目の受験では、一般知識、専門知識共に不合格。2回目は一般知識のみの合格で、専門知識で不合格。学科免除があったにも関わらず、2年放置して再度受験。3回目で一般知識・専門知識試験、実技試験に合格。
この記事では、私が実技試験合格のために実践した勉強法や使用した参考書を紹介していきます。
独学で実技試験を突破するのは難しいと感じて、挫折してしまう方は多いと思いますが、しっかり対策を立て勉強すれば必ず合格することは出来ます。この記事で紹介する戦略や勉強法も一つの選択肢として参考にしていただければと思います。
学科試験についてはこちらの記事にまとめています。
戦略❶教材は「気象予報士かんたん合格テキスト」と「過去問」に絞る
気象予報士試験に2回失敗しましたが、その原因の一つが参考書選びの失敗でした。
様々な参考書や問題集を使ってきた中で、最も実技試験対策でオススメする教材が「気象予報士かんたん合格テキスト」と「過去問」です。この2冊に実技試験合格に必要な情報がほぼ全て詰まっていると思っています。
らくらく突破気象予報士かんたん合格テキスト(実技偏)
この本では、実技試験に必要な基礎知識から、天気図や問題文の読み方と着眼点、合格に最も影響が出てくる記述問題の上手な文章の表現方法まで、丁寧に解説されています。また難しい専門用語が出てきてもきちんと説明がなされていて、いちいち調べなくても読めば理解できるようになっています。
内容としては、実技に必要な知識や暗記事項、また実技試験で必ず抑えなければいけない7事例を模擬試験形式で掲載されています。事例演習では、低気圧、不安定現象と北東気流、メソモデル事例、梅雨、冬型、台風、寒冷低気圧の問題が掲載されています。カラーGPV資料の解析や作図問題対策も書かれています。
過去問(気象予報士試験模範解答と解説)
「気象予報士試験 模範解答と解説」は、文字通り気象予報士試験の過去の問題と解答・解説が収録された問題集になります。気象業務支援センターからは、試験問題と解答しか公表されないので、解説がついている「気象予報士試験 模範解答と解説」は大変貴重な問題集になります。私は過去10年分は揃えてやり込みましたので、皆さんも揃えれるだけ揃えるのをオススメします。
戦略❷論述問題は模範解答を覚える
論述問題の攻略の鍵は、模範解答の暗記です。
その理由は、論述問題を解答するためには、出題者が求めるキーワードを素早く把握でき、かつそのキーワードを制限字数以内にまとめられることが要求されます。それらをできるようになるには、模範解答の暗記が一番効率的な勉強方法だからです。
実際私は論述問題対策として、以下のようにカードを作って、模範解答を暗記しました。
→表(上の写真)が問題文と天気図、裏(下の写真)が模範解答
問題と模範解答を何回も見ていくと、段々天気図をみただけで、どういう問題なのか、そして解答のキーワードは何なのかが頭に浮かぶようになってきます。
実技試験は、実技試験1と実技試験2に分かれていて、それぞれ時間が75分と設定されていますが、ボリュームが非常に多く、とにかく時間との勝負になります。
短い時間で、出題者の求めるキーワードを理解し、制限字数内に記述するためには、暗記してしまうのが手取り早いと私は思います。
戦略❸テーマごとにpointをまとめておく
実技試験を攻略するためには、戦略❷でも述べた通り、様々な事象に対するキーワードを覚えていかなければいけません。また、論述問題だけではなく、知識そのものを直接問う問題もありますので、学科試験も含めた多くの気象知識を覚える必要があります。
私の受験経験では、
テーマごとにpointをまとめておくと膨大な知識も覚えやすくなり、かつ論述問題対策として必要なキーワードの暗記も効率的にできる
と思っています。
具体的なやり方としては、例えば「雪」についてpointをまとめる場合、以下のような感じで私はまとめていました。
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・東日本の日本海側で大雪になる場合、内陸や山沿いで降雪が多い山雪型と沿岸部や平野部で降雪が多い里雪型の2つがある。
・山雪型の特徴として、西高東低の気圧配置が顕著で、 地上では北西の季節風が強い場合で、地上の等圧線は南北方向に密な分布をしている。上空500hPaでは北日本に寒気中心があり、日本海で等高線が密で気圧傾度が大きく風が強い。
・里雪型の特徴は、地上の季節風は比較的弱く、地上気圧は等圧線間隔がやや広く、日本海西部を中心に低圧部があり、 等圧線は日本海西部で袋状となり、 風は山雪型より西よりになる。上空500hPaで日本海に寒気を伴う気圧の谷が見られる。
・降雪量=降水量×雪氷比
・地上気温が 0 ℃に近い場合などは、 雪は湿った雪や みぞれであり、 電線等への着雪に注意が必要。
・多雪地域で春先の積雪が気温の上昇や降雨で融けて発生する災害の総称を融雪害という。 融雪が生じる気象状況が予想されるときに融雪注意報を発表する。 融雪により、なだれと洪水の注意報・ 警報基準を超えると予想されるときには、 なだれ注意報、 洪水注意報・ 警報を発表するが、 融雪により、 浸水や山 ・がけ崩れの災害発生が予想 されるときには、 なだれ注意報または融雪注意報で警戒を発表する。
・なだれは雪質や滑り面の位置などの違いから、大きく全層なだれと表層なだれに分類される。全層なだれは、春先の融雪期に多く発生し、表層なだれは、気温が低く降雪が続く厳冬期に多く発生する。表層なだれでは、山の中腹で発生し 2 km も離れた麓の集落で多数の死者が出た災害例がある。
・「雪」関連の現在天気
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戦略❹最近の災害事例についてPointをまとめておく
実技試験では、直近に起きた災害に関連する問題が頻繁に出題されます。
独学で勉強している方にとっては、この直近の災害事例を苦手にしている方もいらっしゃるのではないでしょうか?というのも独学で勉強している方は、既存の参考書や問題集を使って勉強していると思いますが、そういった既存の書籍の弱点は、新刊でない限り最近の事例に対応していないためです。一方スクールなどに通っている受験者は、タイムリーな情報を受け取れるので、直近の事例に関連した問題で高い得点を取ってきます。合格基準は満点の70%以上の総得点と決められているから、他人ができようができまいが関係無いんじゃないの?と思われている方もいるかもしれませんが、そうではありません。実技試験の合格基準は満点の70%以上の総得点とたしかに決められていますが、それに加えて「難易度により調整されるこもある」という文言が付されています。ではこの難易度により調整されるというのはどういうことなのか?これについては憶測になってしまいますが、おそらく試験全体の合格率を5%前後に調整するために付されているものだと思います。
上記のデータを見ると、合格率は毎年5%前後に収まっていることが分かります。これは、受験する回ごとの難易度の差を考慮して不公平感を無くし、常に 5 % 程度の合格率とするための措置だと考えられます。つまり言いたいのは、気象予報士試験は相対評価なので、他人が高得点できる問題があれば自分も得点しなければいけないということです。スクールなどに通われていて直近の災害事例を勉強し、その事例で高い得点を取った場合でも、独学で勉強している方は合格するためにはそういった人たちに食らいついていかなければいけません。
そこで、独学で勉強している方のために最近の災害事例について下記のサイトでまとめました。
このサイトでは、最近の災害事例について実技試験でpointになってくるところも交えながら紹介していますので、是非活用してみて下さい。
(補助教材)
最後に役にたったと思う参考書を1冊ご紹介して終わりたいと思います。
コメント
[…] 独学で気象予報士試験合格を確実にする戦略と勉強法[実技試験編] […]
[…] また実技試験の勉強法は、独学で気象予報士試験合格を確実にする戦略と勉強法[実技試験編]に […]
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